半経験的分子軌道法プログラムのMOPACを使って分極率を計算してみます。
分極率の計算にはPOLARかSTATICを使いますが、今回はSTATICにします。
単純な例で、メタン分子の構造最適化でSTATICを使ってみます。
PM7 XYZ BONDS STATIC
C -0.000000 -0.000001 0.000000
H -0.679465 0.872809 -0.085445
H -0.408649 -0.845933 -0.590062
H 0.085604 -0.299154 1.064871
H 1.002510 0.272280 -0.389363
ちなみに、この入力ファイルはPythonで作りました。
では計算を実行します。
計算結果の下のほうを見ると、分極率(Polarizability)が
Average Polarizability from: H.o.F Dipole
17.783788 17.789061 A.U.
2.635202 2.635983 ANG.**3
5.270261D-24 5.271824D-24 ESU
のように出力されています。
生成熱(ΔHf)の変化と双極子モーメントの変化の2通りの方法で計算され、この2つを比べることで計算が正確かどうかを判断できるようです。
分極率は2.635 [Å3] と出ました。数字部分を10倍して 26.35 [10-25cm3]と書く場合もあります。
メタンの分極率を調べると2.6 [Å3] のようなので、合ってますね。
以上!
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