Pythonで様々な数値計算を行う場合にNumPyがよく使われます。そのNumPyが2024年6月16日にメジャーアップデートを迎え、2.x系がリリースされました。確実に旧バージョンのNumPyで動作させたいときのために、NumPyのインストール時のバージョン指定方法と、既存環境のバージョン確認方法を解説します。
NumPyのバージョン
NumPyの1.x系の最後のバージョンは 1.26.4 です。このバージョンのリリース日は2024年2月5日です。従来のNumPyを想定して書かれたコードを実行する際はこちらを利用するのが無難です。
2024年6月19日時点でpip等のコマンドでNumpyをインストールすると 2.0.0 がインストールされます。これが最新版になり、最新機能を使うことができパフォーマンスも向上することが見込まれますが、互換性には不安があります。開発環境と実行環境がともに2.x系である場合は特に気にせずこちらを使うのが良いでしょう。
インストール時のバージョン指定
PythonでNumPyをインストールする際に確実に1.x系にするためには、インストール時にバージョン番号を指定します。
pipを使う場合
pip install numpy=1.26.4
condaを使う場合
conda install numpy=1.26.4
バージョン確認
Pythonを実行して確認
以下のコードをPythonで実行することでNumPyのバージョンを確認できます。
import numpy as np
print(np.__version__)
‘1.26.4’といった形でバージョンがprintされます。
pipで確認
Pythonが実行できるコマンドラインでpip listを実行します。
> pip list
Package Version
------------------------- -----------
:
numpy 1.26.4
:
condaで確認
> conda list
# packages in environment at C:\Users\aaaa\miniconda3:
#
# Name Version Build Channel
:
numpy 1.26.4 py311hdab7c0b_0
:
バージョンを戻す
2.x系がインストールされてしまい、1.x系に戻したい場合は以下の操作を行います。
pipでバージョンを戻す場合
pip install -U numpy==1.26.4
condaでバージョンを戻す場合
conda install numpy=1.26.4
コメント